【kintone業務改善】ルックアップ先を絞り込む(ログインユーザー編)

みなさんこんにちは!プロジェクト・アスノート代表の松田正太郎です。

kintone使っていますか? kintoneは標準機能がかなり充実していて、これを使いこなすことでさまざまなことを実現することができます。これら標準機能の応用例を知っておくことは非常に大切です。できれば、自分のkintone環境(開発環境等)を使って実際に手を動かし、アプリを作って動かしてみるようにしてください。頭で理解するだけよりも実際のアプリ動作を確認することで、業務への応用ケースを脳内シミュレーションすることができます。

 

ルックアップ

kintone標準機能の中に「ルックアップ」という機能があります。

通常のExcelシートのように、1つのアプリにデータを入れて使うだけではなく、別のアプリに登録してあるデータを参照し、コピーしてくる機能です。例えば、顧客名や製品名など、いちいち手入力で打ち込んでいたら手間もかかるし、間違った入力をしてしまう恐れがあります。ルックアップを使うと、あらかじめ登録してある別アプリのデータを選択することで、データを入れることができます。

もう1つ。ルックアップで取得してきたデータには、ルックアップ先のアプリレコードへのリンクがつきます。このリンクから、例えば顧客マスターに登録してあるお客さんの詳細情報を参照したりすることが可能になります。

 

代表的なルックアップの使用例としては、顧客台帳や製品リストなどを別アプリに登録しておき、それらを参照するという使い方だと思います。

 

ルックアップ先を絞り込む〜活用ケース

今回取り上げる活用例は、例えば顧客ごとに担当者が決まっているような場合に、ルックアップで顧客台帳からデータを検索するときに、自分の担当の顧客だけが見えるようにして、検索性を良くしたいというようなケースです。

さっそくやってみましょう!

例として、マスターアプリを用意して、担当者フィールド(ユーザー選択フィールド)を作っておきます。

 

マスターにはいくつかデータを登録しておきます。
サンプルでは3件のレコードがあり、担当者がレコード番号1,2と3で異なるユーザーを入れておきます。

このマスターを参照する際に、自分(松田正太郎)の担当分だけ、この場合はレコード番号1と2の2件だけが絞り込まれて表示されるようにしたい、ということですね。

 

もう一つアプリを作ります。
マスターデータをコピーしてきて使うためのアプリです。

 

ここには「ルックアップフィールド」を設置します。次にルックアップフィールドの設定方法を見ていきましょう。

ルックアップフィールドの設定方法は、次のような設定が必要になります。

  1. 関連付けるアプリ
    ここでは、「マスター」アプリを選択します。
  2. コピー元のフィールド
    マスターからルックアップフィールドにコピーしてくるデータを指定します。ここでは「名称」としておきます。
  3. ほかのフィールドのコピー
    ルックアップフィールド以外のフィールドにも、マスターからのデータをコピーすることができます。
    ここでは、「コード」フィールドに、マスターの「コード」をコピーするように設定しました。
  4. 絞り込みの初期設定
    ここが今回のポイントになります。
    これは、「取得」ボタンを押した時に表示される選択肢を、条件で絞り込む設定をする機能です。
    今回はルックアップ先のマスターアプリの「担当者」フィールドが、ログインユーザー(自分)と一致するもの、すなわち自分が担当者に設定されたものに絞り込まれるように設定します。

ログインユーザーの設定方法

まず、絞り込みの初期設定の左のドロップダウンから、「担当者」(ユーザー選択フィールド)を選びます。
ここでユーザー選択フィールドを選択すると、その右側の条件設定欄がユーザー選択できる入力形式に変わります。
条件は「次のいずれかを含む」にしておき、青い人形のボタンをクリックします。

 

すると「ユーザーを選択」する画面が表示されます。

ここで「その他」タブを選択します。左側に表示された「ログインユーザー」を選択し、右側に表示された「ログインユーザー」を選択します。この状態で「追加」ボタンをクリックします。

この操作で「ログインユーザー」をユーザー選択条件にセットすることができるようになります。慣れてしまえば簡単な操作ですが、始めはちょっと分かりにくい操作になりますので、なんどか試して慣れておきましょう。

これで、下の図のように絞り込みの初期設定が設定されていればOKです。

 

設定結果を試してみる

さっそくアプリの設定を保存して、新規レコード追加画面で試してみましょう。

ルックアップフィールドの「取得」ボタンを押してみます。

下の図のように、設定したとおり、マスターのレコードは3件ありましたが、担当者がログインユーザー(松田正太郎)のレコードだけが絞り込まれて表示されました。

特に件数が多いマスタを使う場合や、選択項目が分かりにくい場合などに、ルックアップ時の絞り込みをうまく使うといいと思います。

 

今回の振り返り
  1. kintone標準機能のルックアップの応用法として、ルックアップ先の表示を、ユーザーで絞り込むことができる
  2. ルックアップの設定の「絞り込みの初期設定」でログインユーザーを設定する方法がちょっと分かりにくいので注意

ほかにも、標準機能を使いこなして、さまざまな業務ニーズに応えることが可能になります。今後もいろいろなネタを紹介していこうと思います。取り上げてほしいネタがありましたら、コメントやお問合わせフォーム、Facebookなどで、ぜひお知らせください!

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