kintoneでワークフロー5.承認者が複数(誰か1人の承認が必要)

このレクチャーの目的

これまでのレクチャーでは、業務プロセス(申請者→承認者 という業務がどのように流れていくか)の違いを、kintoneプロセス管理でどう表現するかについて学習してきました。ここからの2回では、ステータスを進めるボタンを押す人、すなわち作業者の設定方法の応用編です。

これまで作ってきた業務プロセスでは、各ステータスの作業者は1人という設定でした。
実際の業務においては、あるところではチームで対応するケースもあり、複数いる担当者の内、誰か1人が確認や判断をすることで次のステータスに進んでもOKという場合はよくあると思います。

kintone初心者の方はぜひ自分でも手を動かしながら、実際にアプリの設定を行い、アプリの動きを確認してみてください。

このレクチャーの目的

今回の学習を通して、以下のことを学びます

  • kintoneプロセス管理を設定するための、業務の整理方法と設定内容の組み立て方を学ぶ
  • プロセス管理の基本的な設定方法
  • プロセス管理における作業者の使い方について理解する

1.業務プロセスを整理する

元になる業務プロセスは、一番最初のレクチャーで学習したシンプルな業務プロセスです(単純承認プロセス)。
担当者が申請した案件を承認者が承認する、という流れです。

今回のケースは、上記の業務で、承認者が複数いるケースを考えてみます。複数の承認者に承認依頼を出しますが、その中の誰か1人が承認すれば承認完了となります。

これを業務プロセス図で表すと、次のようになります。

承認者が3人いて、そのうち1人が承認すればその案件は完了となるケース

「誰か1人が承認すれば進む」ということの表現は、とりあえず図のようにしておきます。オレンジ色のひし形のマークに誰か1人の承認が入ってくれば、そのレコードは完了または却下になる。という意味です。

すでにステータスの切り分けを表示しています。今回のポイントは承認者が複数存在している「承認中」のところです。
「誰か1人の承認でステータスが進む」ように設定内容を考えていきましょう。

 

3.プロセス設定に必要な項目を整理する

今回設定したい内容は、承認中ステータスの作業者を複数設定し、その中で誰か1人の承認でステータスが進められるようにすることです。

ステータスは次の4つが必要になります。

  • 未処理(申請前)
  • 承認中
  • 完了
  • 却下

表 プロセス管理の設定内容

現ステータス 作業者 条件 ボタン名 次のステータス
1 未処理 担当者 「承認依頼する」 承認中
2 承認中 承認者(複数)
※誰か1人の承認が必要
「承認する」 完了
「却下する」 却下

 

承認中ステータスの作業者をどのように設定するかがポイントとなります。
完了と却下については、次に移行するべきステータスが無い(すなわちプロセスの終着点)ので、この表の現ステータスには出てきません。

この表の解釈:

  1. ステータス:未処理 の作業者は「担当者」であり、「申請(確認依頼)」ボタンを押すことで、次のステータス:確認中 に移行する
  2. ステータス:承認中 の作業者は「承認者」(複数設定)であり、その中の誰か1人が
    1. 「承認する」ボタンを押すことで、次のステータス:完了 に移行する
    2. 「却下する」ボタンを押した場合は、次のステータス:却下 に移行する
  3. ステータス:完了却下 からは、他のステータスへの移行はない

kintoneに設定するための準備が、これで整いました。

 

4.プロセス管理の設定をする

さっそくkintoneアプリのプロセス管理の設定を修正してみましょう。

ステータスは上で整理した、4つのステータスを設定します。

ステータスの設定内容

ステータス間のプロセスの設定は、上で整理した表の内容に従って設定します。

プロセスの設定内容:承認中ステータスの作業者を「次のユーザーのうち1人」とする

今回のポイントは、上の図で赤く囲ったところです。

まず、承認中ステータスの作業者のところに、ドロップダウンメニューがあります。
ここの設定を「次のユーザーのうち1人」とします。

作業者の設定を「次のユーザーのうち1人」とする

そして、今回は複数の承認者を、ユーザーから選択して、私と承認者A、承認者Bの3人を設定しました。

設定が終わったら、思い通りの動きになっているか、アプリを動かして確かめてみます。
自分で承認者の操作も確認できるよう、承認者の中に自分も設定しておきました。

設定が終わったら、忘れずに「保存」ボタンを押して設定を保存し、アプリの設定画面の「アプリを更新」ボタン(青いボタン)を押して反映させておきましょう。

次に、設定したkintoneアプリを動作させてみて、目的の動きをするか確認してみましょう。

5.動作確認

  1. 【担当者の画面】
    新規レコードを作成・保存して、「承認依頼する」ボタンでステータスを進めてみます。
    次のステータスは「承認中」となり、作業者には先ほど設定した3人が表示され「誰か1人の実行が必要」と表示されています。

    承認依頼するボタンの表示

  2. 【承認者の画面】
    ステータス:承認中
    「承認する」「却下する」の2つのボタンが表示されています。
    現在の作業者は、自分の他に2名いることがここでわかります。

    承認者の画面(作業者が複数設定されている)

    「承認する」ボタンを押して、承認作業を行ってみます。

  3. レコードのステータス:完了 となり、このレコードのプロセスは完了しました。

※あなたがアプリの管理者の場合、完了以前のステータスにおいて「現在の作業者を変更する」ボタンが表示されています。これは管理者が現在の作業者を変更する機能となります。通常の管理者以外の利用者の画面には表示されません。

却下するプロセスについても同様となります。

設定された3人の承認者には、それぞれに通知が発信されますが、その中の誰か1人が承認または却下の操作を行うことで、このレコードのステータスは進み、業務プロセスは完了となります。

 

まとめ

今回のレクチャーで、各ステータスに設定する作業者の取り扱いのバリエーションである、複数承認者のうち1人の承認が必要なケースについての設定方法と、その場合のkintoneの動きを学びました。
次回は、承認者が複数いる場合のもう1つのパターン。全員の承認が必要な場合の設定方法について解説していきます。

このシリーズでは、シンプルな業務プロセスを例として、業務の整理の仕方、そしてそれをkintoneのプロセス管理の設定に必要な情報に落とし込む考え方を紹介しています。
ここで行っている手法は、対象の業務プロセスがより複雑になった場合にも有効です。同様の手法をみなさん自身のアプリ構築にも応用してみてください。

 

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